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花粉症の薬(虚実をふまえて)

スギ花粉症はスギの花粉に暴露し続けている間に鼻の粘膜の中にあるアレルギーの細胞である肥満細胞にスギの抗体が結合し反応を起こして起こります。 肥満細胞から放出されたヒスタミンは、くしゃみ、鼻水や涙の分泌の増加、鼻づまり、眼の違和感かゆみなどを起こし、全身症状として口の渇き、喉の違和感皮膚のかゆみなどを起こします。
 症状に対して、内服薬、点眼点鼻薬、鼻粘膜への手術療法、根治療法としてスギ花粉の除去と回避、減感作療法(舌下免疫療法など)が行われます。漢方薬も有効です。  漢方の考え方に虚実という考え方があります、感冒やスギ花粉症などのように局所が中心で発症が急激な病気の場合は、炎症が激しく症状も強い場合を(じつ)、炎症はマイルドで症状も強くはないがさっぱりしない感じを(きょ)ととらえます。専門的には「実」は気血の流れが欝滞している状態、「虚」は足りない状態です。虚となるか実になるかは、花粉の量、体質、そのときの体調できまり、一定の傾向はありますが、反応はさまざまです。実の場合は欝滞を解消する薬(瀉の治療法の薬),虚の場合は補ってバランスをとる薬(補の治療薬)を用います。具体的には実を治す薬(瀉の薬)として葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、虚を治す薬(補の薬)として麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が用いられることが多いと思います。この3つの処方には麻黄(まおう)という生薬がはいっているため、これらの薬が胃に応える場合があります。その際は虚に使う薬ですが、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)が用いられます。             次回は3月30日更新の予定です。