下痢と漢方薬



  立秋も過ぎて秋の気配を感じ始めるころは、夏の暑さで体調の不良を訴え始める時期でもあります。この頃から診療所には下痢を訴える人が増えてきます。秋は漢方の五行説で言うと肺、大腸の働きを上げる季節なのですが、体力が衰えていると逆に肺、大腸の症状が出てくることがあるのです。
 下痢症は西洋医学的には24時間に200g以上の頻回の軟便あるいは水様便を出している状態です。90%くらいはウイルス、細菌の感染症で起こります。残り10%くらいは炎症性腸疾患、過敏性腸症候群などの器質的、機能的疾患です。
 下痢には漢方薬が効果的です。おなかに熱を持っている場合、黄ごん湯(おうごんとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などを、冷えている場合に真武湯(しんぶとう)、人参湯(にんじんとう)などを処方します。その他、非感染性の下痢に、白頭翁湯(はくとうおうとう)、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)などを処方します。おなかに熱を持っている場合は数日で軽快する場合がありますが、多くの場合数週間から数ヶ月以上内服することが多いようです。 次回9月15日ころの更新予定です。

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